抗がん剤治療を行う女性のために

日本毛髪業協同組合の取組み

医療用ウィッグの公的資金適用のために

平成27年4月、「医療用ウィッグ」に関する日本工業規格(JIS規格)が制定されました。
このJIS規格化は、医療用ウィッグユーザーを品質・サービス面と経済面の両面からサポートしようとする日本毛髪業協同組合の取組み過程の一つです。


この数年、パソコン・スマホなどを通じたインターネット販売の急速な普及やそれに伴うウィッグ取扱い業者が急増したことを背景として、各社各様の「医療用ウィッグ」がお客様に提供されるようになりました。
しかし、そもそもこの「医療用ウィッグ」には公的な定義や規格が無かったため、何も対策をしていない商品を医療用と称して販売する業者があったり、既製品をベースにサイズやスタイルを変更してウィッグを製作することをフルオーダーと位置付けていたり、それとはふさわしくないサービスを提供する業者や、中には粗悪な商品が流通してしまっていることが業界内で大きな問題となっていました。
この状況を受け日本毛髪業協同組合では、何よりも利用者(患者様)の不利益を問題視し、「医療用」として最低限の性能を備えた商品規格制定のため関係省庁との連携を行ってきました。


また、この関係省庁との連携にはもう一つの目的がありました。それは、「医療用ウィッグ」購入にかかる費用の医療費控除や健康保険適用のための活動です。
現在「医療用ウィッグ」の購入にかかる費用には公的資金の適用がありません。それはウィッグそのものが治療を目的とするものではないことに因るのですが、治療期の就労や通院を含めた日常生活において、患者の整容を改善し生活の質を高めるという点で、私たちは医療用ウィッグが担う役割はとても重要な位置にあると認識しています。


弊社も属する日本毛髪業協同組合では、JIS規格制定のように良質な商品やサービスを患者様に提供できる環境整えることを第一歩として、現在は医療用ウィッグの公的資金の適用を目指し活動しています。


最後に平成26年10月15日 政府は女性活躍推進を政策として掲げ、「すべての女性が輝く社会づくり本部」を設置しました。これは、治療を続けながら社会復帰をしようとする女性も対象と捉えることができます。
この政策が医療用ウィッグの公的資金適用の追い風となり、将来患者様を品質・サービス面と経済面の両面からサポートできる制度につながることを願っています。